膠原病

強皮症の症状

強皮症が疑われる場合の症状としては、レイノー現象、手のむくみやこわばり、関節痛などがあります。とくにレイノー現象は強皮症でよくみられ、その初期症状であることがよくあります。
強皮症の症状
強皮症の症状や合併症の問題点

一般的な問題

皮膚が硬化することで動きの範囲が制限される/レイノー症状による不快感/色素沈着による美容的な問題/間質性肺炎(肺腺維症)または肺高血庄症による息切れ/食道のぜん動低下による逆流性食道炎/頻度が低いものでは、手足の指の潰瘍、皮下の石灰化、胸水、心嚢水

一部の人に起こる重大な病態

間質性肺炎の進行/肺高血圧症の悪化/心外膜の線維化/極度の末梢循環不全、手足の指の壊疽/小腸の偽性閉塞ないし吸収不全
皮膚硬化

皮膚硬化は、その進行度から三つの時期に分けられます。

①浮腫期

指先がソーセージのようにむくんで、全体に腫れあがります。最初のうちは指だけですが、やがて手首を越えて前腕にまで広がります。このむくみは、むっちりとした硬いもので、押してもへこみません。やがて、顔もむくんできます。

②硬化期

皮膚が硬くなり、皮下脂肪がなくなるために、皮膚をつまみあげることができなくなります。皮膚の光沢も増します。

③萎縮期

強皮症・皮膚硬化皮膚硬化が進行して皮下組織がなくなるため、指先が細くなり、指が曲がったまま伸びなくなります。指先の血液の流れが悪いため、「きず」ができると治らずに潰瘍ができてきます。万が一、治った場合にも、指先が虫喰い状に搬痕化します。
顔は皮膚の硬化のために鼻翼がなくなってとがってきます。また、口の周りが硬くなるために、口を大きく開けることができなくなります。
口の周りにはしわができ、きんちゃく袋にようになることもあります。舌は舌小帯が短縮するために、舌をもちあげたり、口から突き出したりすることがだんだんできなくなります。また、背中や前胸部の皮膚の色素沈着や色素脱失がおこってきます。顔や前胸部の毛細血管が拡張してちりめん状にみえることもあります。
その他の臓器症状

消北管

食道の平滑筋の線維化がおこると、食道と胃との移行部のしまりが悪くなるために、胃液が逆流し、逆流性食道炎がおこることがあります。このときは強い「胸やけ」 がおこります。また、食道の煽動運動が低下すると食べ物が先に送られず、「のみ込みにくい」 という症状を訴えることもあります。
腸の壁に線権化がおこると、鳴動運動が低下したり、消化吸収ができなくなるため、おなかが張ったり、下痢をしやすくなります。まれに、腸の壁が弱くなるために空気がたまって膨らむ腸管気腫症偽性憩室症などがおこることもあります。

肺に線維化がおこると肺線維症とよばれる状態になります。進行すると、「空咳」、「息切れ」などの症状がみられるようになります。さらに、二次的に心臓に負担がかかるために心不全をおこすこともあります。「肺性心」とよばれる状態です。

心臓

心臓の筋肉にも線維化がおこることがあります。心臓の筋肉の中に、刺激伝導系という刺激を伝える電線の役割をしている部分があります。そこが線維化すると「断線状態」になり、不整脈をおこすことがあります。
心臓の周りに水がたくさんたまる心膜炎をおこすこともあります。しかし、自覚症状がない
ため、胸部X線写真を撮ってはじめて見つかることがよくあります。

腎臓

強皮症が進行すると、腎臓の血管に線維化が波及します。そうなると、血管が細くなって腎臓への血液の流れが悪くなるために、「強皮症腎」とよばれる状態になります。
これはとても厄介な病態で、ひどい高血圧がおこったり、腎不全になったりします。高血圧のために頭痛がしたり、皮膚がかゆくなることで気づくこともあります。ただし、強皮症腎になるのは全体の10%以下と発症率は低いものです。

筋肉

筋炎をおこすこともありますが、それほどひどくはなりません。
CREST症候群

CREST症候群という病態があります。これは、以下の五つの症状をあわせもっためずらしい病気です。

CREST症候群の症状

①皮膚の石灰化
②レイノー現象
③食道の蠕動低下
④手指の硬化
⑤毛細血管拡張

ただ、皮膚硬化の程度は軽く、内臓病変もほとんどおこりません。

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